2014年07月21日

賭け続ける男(急)再会編

消息不明のテツだったがとうとうマサに捕まったようだ。


マサ‥テツさん!長い間どこに姿をくらましてたんすか?

テツ‥えっ?君に〜会いに来たよ〜君に会いに来た〜よ〜♪

マサ‥あのね、ノリも変やし微妙に歌詞もおかしいし。

テツ‥まーまー落ち着けマサ。俺には俺の事情があるんや。

マサ‥はいはい。いつものことですね。周囲を散々振り回しておいて本人は涼しい顔ですもんね。ホンマに特な性格してますわ。
で、嫌々聞きますけどどんな事情で姿をくらましてたんですか?

テツ‥そーか、どうしても聞きたそうやから教えるけど、実は有り金を全部使うために旅に出てたんや。
それで使い終わったんで戻って来ただけの話や。

マサ‥いやいや、説明短か過ぎでしょ。俺が噂で聞いたのは体調を壊して療養してたとの話なんですが。

テツ‥なるほど、なるほどなるほどなるほど。
マサ‥あのね。もしかして「俺の持ちギャグは一億個ある」的なキャラ設定ですか?

テツ‥悪い悪い。実は1ヶ月ほど療養した後はホテル暮らしで博打三昧してたんや。
最初の1ヶ月は勝ち続けて贅沢三昧やったけど世の中そんなに甘くない。
あっと言う間に100万ほどの金が溶けたわ。
というわけで金貸してくれ。

マサ‥何でやねん。どうしてもというなら1日5割の利息で貸すんで今日のオーシャンカップの優勝戦で増やして利息ごと返済して下さい。
テツ‥おいおいマサよ。何か俺に冷たくなってないか。もっと優しくして欲しいな〜

マサ‥って、中年夫婦の倦怠期打開テクのようなぬるい甘え方はやめて下さい!
次男さんが来年の春には大学を卒業して就職するんですから旅打ちしてる場合と違うでしょ。それによく堅気の方の仕事を休めましたね。

テツ‥実はな、本当のこと言うとその堅気の仕事で堅気でない奴に絡まれて暴力を受け、ストレスの末に病気になったんや。まー軽い労災みたいなもんやわ。
そんなことがあったんでリハビリ代わりに博打してただけやがな。

マサ‥あのね、普通は殴られてそんな気にはならないですよ。ただし殴り返さなかったことは評価しますわ。
テツ‥さすがマサ。というわけで全快祝いに無利子で金を貸してくれや。オーシャンカップの優勝戦の5号挺田中を軸に相手1と2に絞った3連復7点で勝負するわ。

マサ‥あかん。このオヤジにつける薬はないわ。


テツは多くを語らないが、ようやく些細な幸せと向き合う気になったようだ。




posted by tetsukazu at 05:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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