2013年02月10日

賭け続ける男(急)第3話

どうやらテツは超久々の賢者モードに突入したよう…


マサ‥テツさん、ご機嫌いかがですか?

テツ‥あきらめなければ夢は叶う。

マサ‥えっ? 何なんすか、いきなり高橋みなみを神推しっすか。

テツ‥いや珠… 何でもない何でもない。 
あのな、久々にカネのことを真剣に考えようと思てるんや。
俺は銭ゲバみたいな人間になりたくないと思って生きてきたけどあまりにも偏り過ぎてた気がしてきたんや。

マサ‥何かあったんですか?

テツ‥就職が決まった途端、長男が俺に色々と語り出してきたんや。
今までは自分のことを中心に生活のリズムを組み立ててきたんやけど、これからはアドバイスをすることも多くなりそうやしそれなりの説得力もいるしな。

マサ‥つまり息子さんのお手本になるような大人になるということですか?
それならお言葉ですけど手遅れ… いや、かなり方向修正が必要ですよね。

テツ‥言われんでもわかっとるわ!
だからみなみちゃんが言ってるやろ。 あきらめへんで俺も。

マサ‥あのね、高橋みなみは多分20代前半位の奴らにメッセージを届けてるんだと思うんですけど…

テツ‥お前の言いたいことはわかるけど、見かけはオッサン心はハタチの気持で今年の残りは過ごすつもりや。

マサ‥どちらかというと、見かけはアウトロー心は煩悩の方が正しいような… 

テツ‥もう何とでも言え。とりあえず言いたいことだけ言うとくわ。
俺の知り合いが、嫁に給料を預けると恐らく半月で無くなるやろなといつも言うてるけど、それは自分に管理能力があるとの裏返しの言葉。
確かにカネの計算ばかりしてる人生はつまらんかも知れんけど、結局誰かが管理するしかないんや。
つまりや、誰も管理してない給料袋(古い言い方やけど)や財布があるとするとその中身は無責任に散って行くだけや。
資本主義社会で生きる俺らにとってこの点の認識がない場合は命を落すことさえあると思うわ。
面白おかしく生きることを否定はせんけど、必ず誰かがケツを拭いてくれるとは限らんしな。
じゃあ自分でケツを拭けるかとなると、自分のケツは自分では拭き難いもんや(ケツは後についてる)。
まー最初からケツを汚さんことやな。

マサ‥ケツケツと連発されても頭にケツしか残らなさそうですが、何となくはわかりますわ。
それで、ギャンブルともオサラバということですね。

テツ‥あれ? そんな風に聞こえたっけ。 いやいや、そこは勝てばやってもええんとちゃうか。

マサ‥?
それはそうと、舞台の方はちゃんと行けたんですか?

テツ‥あー、お陰さんで無事に行って来たわ。
Kちゃんは相変わらず可愛いかったし大満足の一日やったわ。 でも次いつこんな楽しい日が来るんやろかと思うと切なくもあるけどな。
それと森山君とひかりちゃんの頑張りを目にしたことが今の俺の心境の変化にも繋がってる気がするわ。
何事にも真剣に取り組まんことには、直ぐ隣にいる人間にさえ
自信を持って 「俺はエネルギーの出し惜しみをせんと生きてる」 と言えんよな。
息子が真剣に仕事と向かい合おうとしてる横でダラダラと生活は出来んやろ。
ここ数日は書類や何やでこっちに来てるけど、しばらくしたらまた自宅に戻るやろからアイツがおる間に 「親父もやる気になっとるやん」 と思てもらわんとな。

マサ‥わかりました。それなら明日の京都記念の予想は頼むのやめますね。

テツ‥まーまーまー、せっかく聞きに来てくれたんやから予想だけはするがな。

マサ‥いや、ホントいいっすから。

テツ‥いや、実はもう予想してるんや(汗)。

マサ‥どないやねん!

テツ‥そう熱くなるなや。人間は急には変われんのやからそのうち華麗にフェードアウトするがな。
それで京都記念やけどカポーティスターが馬券園内に来ると思うけどな。
今年は地味騎手で2連敗してるんで3度目の正直で高倉に頑張ってもらわんとな。
前走人気薄で2400mの重賞を勝ってるんで、今回狙う奴は馬券べたとの声もあるけど、俺は距離短縮のローテは昔から好感を持ってるんや。
2400mで伸びた馬が200mの距離短縮で最後の脚が止まることはないやろ。
55kの斤量やったら言うことなかったけど500kを超える馬体やから56kも何とか克服してくれるやろ。
新馬戦ではマウントシャスタの2着に来た馬。 ノーザンファームで鍛えられ期待を受けてデビューした素質馬だけにその素質がようやく開花したな。
頭数が多くないだけに1頭軸の3連単と言いたいとこやけど、やっぱり複勝かな。
今の京都芝は外差し馬場なんで9番枠は悪くないし京都外回りコースはこの馬に合ってるやろ。

マサ‥あの、今にも買いに走りそうなんですけど賢者モードへの切り替えは大丈夫なんすか?

テツ‥フライングゲット!

マサ‥アカン。やっぱり長い目で見ます。



冗談のようにマサに話をしているテツだが、卵と鶏の関係のように誰かが何かに点火し始めているのは間違いない様子だ。



posted by tetsukazu at 02:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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