2012年11月06日

雑感−27

押井守氏や宮台真司氏が立て続けに、ネットを利用して他者に非難中傷を浴びせる者に対して意見しているようだが何故か上から目線に感じて仕方がない。
押井氏は、(ドワンゴの会長が語る最下層の人間がネットにぶら下がっているとの話を引用)日本は収入が低い層の人もネット空間を利用する環境なのでそのような弊害も生まれ易いとの考えに共感しているようだが、そうであれば収入の高い人達の問題点も指摘して欲しいもの。

例えば政党助成金などは明らかに憲法違反だろう。
憲法第19条の思想及び良心の自由の侵害になるし第21条の結社の自由も侵害する。
自由な思想・信条を持ち、国家から独立して自由に政党を結成した団体に対しその政党も支持しないし共感もしていない一般の国民が等しくその政党の運営資金を負担するのはおかしい。
共産党はこの点を強く指摘して政党助成金の受け取りを拒否し続けているが、マスコミが共産党の主張を大々的に取り上げた記憶はない。
国民も大多数が共産党以外の政党に投票するわけであり、遠回しにこの状況を是認していることになる。

冒頭で私があえて個人名を挙げたのは、彼らがこういった憲法にかかわることを発言してきたのかとの点。そして同じく憲法第14条についてどう考えているのだろうかとの疑問があるからだ。

憲法第14条は

1.すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地(門地とは家柄や血統を意味すると考えられている)により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

2.華族その他の貴族の制度は、これを認めない。

3.栄誉、勲章そのた栄典の授与は、いかなる特権も伴わない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受ける者の一代に限り、その効力を有する。


以上となっている。


収入の低い者は上記の社会的身分との表現の範ちゅうに入ると考えるが、収入の低い者は日常においてストレスが溜まり易いため攻撃性を持ち易いはずだとのステレオタイプ的な話は、バカは金が稼げないと話を置き換えてもよい話なので全く的外れと言うわけでもないが、高度資本主義社会においては資本家と労働者の壁が厚く、その壁を打ち破るためには相当な努力を要する。
しかし皮肉なことに収入の低い家庭に育った子供ほど努力に欠ける傾向がある可能性が高い。

結局、それでは私も押井氏と宮台氏と同意見になってしまうがそうではなく、私は人格や人間性を収入の高低と切り離して考えるべきだとの立場だ。
収入が低くても政党助成金はおかしいと声を上げる人間の方がずっと真っ当ではないかと思う。
そしてピラミッド型のようなイメージで国民を当てはめるのも私は嫌悪感がある。
確かに尼崎の殺人事件の容疑者などを見るとレッテルを貼りたくなるのは理解出来るが、絵に描いたような権力者にも相当酷い奴がいる。

個人的には、自由が約束された社会なのだから稼いだお金は自由に使って良いと思う。
しかし、20万円の収入の内、15万円をパチンコに使ってしまったのでは家賃も払えなくなる。
となると、家主に迷惑を掛けるわけなのでそれはただ 『我が侭』 なだけになる。

冒頭の話にしても、収入の低い者がネットを利用することに問題はないが他者に迷惑を掛けることが問題に思う。
知名度の高い有識者はそこまで踏み込んで発言して欲しいと願う。

何故私がここまで絡むかと言えば、それは正規社員と非正規社員の扱いのあまりの違いに納得していない点にもある。
政府や企業や国民がこのような状況を是認し続けることに私は憤りを感じる。
底辺の人間がネット空間で暴れることを問題とするのでなく、底辺層が生まれ難い社会を実現させるために努力することこそが俗に言う 『インテリ層』 の役割ではないんですか?

このままではますます非正規社員の割合が高くなるだろう。少なくとも仕事の中身に応じた賃金体系に改めるべきだし政府(役人含む)・企業は改善に向けて努力するべきだろう。
前のエントリーで、経団連が法人税40%は高いと言っているが大企業は実際にはそれほどの負担はしていないと書いた。
実際にキャノンで約16%程度。大手銀行に至ってはほぼ0%(公的融資を受けたことなどによる)だ。
近年に派遣法の改正はあったが、正規社員の割合が大きく増したとの話は聞かない。
何故そうなるかと言うと、経営者側が労働組合に対し解雇権の緩和を要求すると必ずその要求を蹴られるからでもある。
つまり労働者側が自分で自分の足を引っ張っている側面があるし公務員組合や大企業の組合の幹部が現状の正規従業員の保護を優先しているからだろう。

20代や30代の非正規社員の今後のためにも、ある程度の解雇権緩和とセットに努力出来る立場の大人達は状況改善に取り組んで欲しい。

追記=私が以前のエントリーで、日本の繁栄を考えると大企業が世界の市場で勝つことと書いたことと矛盾するようだが、国策に近い形で世界に通用する企業をバックアップした方がよいとの考えなので全ての大企業を優遇した方がよいとのことではない。


繰り返すが、どんな立場であれ個人として成すべきことは、自由を謳歌しつつも結果として他者や社会に迷惑を及ぼすことのないよう日々心掛けるべきだ。



最後に、一票の格差も第14条に反していると判決が確定しているのだからさっさと仕事して下さいね。国会議員の皆さん。


お詫び=押井守氏のことが学氏となっていたため訂正してお詫びします。押尾と押井でとごっちゃになっていました。
内容についても押井氏が別の人の話を引用していた部分が抜けていたので一部変更しました。







posted by tetsukazu at 23:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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